
はじめに
保護者の皆様、こんにちは。広島校家庭教師の森内です。
今日は、2023年度から大きく変わった広島県公立高校入試の新制度について、特に「自己表現」の意義と目的を説明します。お子様が受験に向けて前向きに準備を進められる一助になれば幸いです。
広島県公立高校入試 新制度の概要
まず、現行制度は従来の複雑な選抜方式を廃止し、「一次選抜」と「二次選抜」の2段階制へと一本化されました。
一次選抜の「一般枠」においては、評価の比重が明確に定められています。
学力検査:60%
調査書:20%
自己表現:20%
また、調査書(内申点)の学年ごとの比重は、中学1年生:2年生:3年生=1:1:3となり、中学3年生の成績が最も重視されます。
これに加えて、各高校は入学定員の最大50%まで「特色枠」を設定することが可能です。特色枠では、各校の教育目標に基づき、独自の評価基準や傾斜配点などが設定されます。
令和8年度入試の学校ごとの実施内容につきましては、教育委員会ホームページの「実施内容シート冊子」にてご確認いただけます。
令和8年度広島県公立高等学校入学者選抜の実施内容
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kyouiku/08senior-2nd-r08-nyuushi-r08-kou-r08-kou-jisshinaiyou-r08-kou-jisshinaiyou-mokuji.html
一次選抜の実施内容(広島市、呉市など)*一次選抜について
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/633756.pdf
一次選抜の実施内容(福山市、三次市など)*一次選抜について
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/633757.pdf
「自己表現」の意義と目的
新設された「自己表現」につきまして、私は単なる受験科目のひとつとして捉えるのではなく、お子様の将来にとって非常に価値のある機会だと考えております。
1. 過去を振り返る「人生の棚卸し」
自己表現の準備は、これまでのご自身の人生を振り返る良い機会です。
どのようなことに夢中になってきたか?
どんな努力を積み重ねてきたか?
周りの方からどのような点を評価されてきたか?
こうした問いを通じて、お子様自身の強みや、まだ気づいていない可能性を発見することができます。これまでの経験を肯定的に捉え、ご自身の成長を認められるようになることは、これからの人生を歩む上で大きな自信につながります。
2. 好きなことと将来の目標を結びつける
次に、過去の経験から見えてきた「好きなこと」や「強み」を、将来の目標と結びつけていく作業を行います。
この段階で、すぐに具体的な職業名と結びつける必要はありません。例えば、「人と話すのが好き」という経験から「人とのコミュニケーションを通じて何かをサポートする仕事」といった、漠然とした方向性を見出すだけでも構いません。そこから、そのような業務を含む仕事を考えていきましょう。
先の見通しが立ちにくい現代において、完璧な目標を最初から見つけることは困難です。まずは「仮の目標」を設定し、それを基に動き出すことが大切だと考えます。目標は、行動を始めるための羅針盤のようなものです。実際に進んでいく中で、より明確になったり、より良い目標が見つかれば、軌道修正すれば良いのです。
3. ストーリーを形づくる
「仮の目標」が決まったら、それまでのご自身の経験が、どのようにその目標に繋がっているのかを整理し、ひとつのストーリーとしてまとめます。
例えば、「幼い頃から絵を描くことが好きで、将来は絵で人を感動させるような仕事に就きたい」という目標であれば、「これまで熱心に絵を描いてきた経験」が、その目標に向かう原動力であることを語ることができます。そして大事なことは、そのために今何にどう取り組んでいるのかについても盛り込むことです。過去・現在・未来の3点がうまくつながれば、説得力のある発表になります。
高校生活を充実させるための第一歩
この自己表現の準備は、高校入試のためだけに行うものではありません。このプロセスを通じて、「なぜ高校で学ぶのか」という目的意識を明確にすることができます。
目的意識を持って高校生活を送ることは、日々の授業や部活動、学校行事の捉え方を変え、より充実した3年間を送るための大きな原動力となります。
この自己表現の機会は、お子様がご自身の将来について深く考えるきっかけを与えてくれるものです。学力検査に向けた学習と並行して、ぜひ積極的にこの機会を利用して進路選択を納得のいくものにしていただきたいと思います。