成績不振からの脱出ストーリー|大分・岡田先生
算数と理科は塾内トップ。それでも、国語だけは一度も平均点を超えられない。
小学6年生で出会った生徒様が、国語の読み方と解き方を見直し、最難関の中高一貫校、そして有名大学医学部へと進むまでの記録です。
長年の指導経験の中でも、印象深い出会い
20数年にわたり、累計数百名の生徒様を担当してきました。その中には、今も強く印象に残っている生徒様が数多くいます。今回ご紹介するのは、中学入試から大学入試まで長く指導に携わった、ある生徒様の物語です。国語の成績に悩む方の参考になればと思い、筆を執りました。
01.算数と理科は1位。それでも国語は平均点未満

ご相談をいただいたのは、生徒様が小学6年生のときでした。ご両親は教育に熱心で、お子様への理解も深い方でしたが、国語をどのように教えればよいのか悩まれていました。
「塾では算数と理科のテストがほぼ毎回1位なのに、社会は平均点より少し上。国語は一度も平均点を超えたことがありません」
初回授業で原因はすぐに見えてきました。そして授業を2回ほど行った後、お母様から思いがけない報告をいただきました。
「今回のテストで、塾の国語でも1位になりました」
あまりの早い変化に、私自身も驚きを隠せませんでした。当時は非常に珍しいケースだと思いましたが、振り返ると、同じような悩みを持つ生徒様をほかにも担当しています。国語の成績が伸びない原因が、能力ではなく「学習時間の配分」や「解き方のずれ」にあるケースは、決して少なくないのです。
不振の原因1 国語にかける時間が少なかった
最初の原因は、算数や理科に比べて、国語に割いていた時間が圧倒的に少なかったことです。これは、理数系の科目を好む生徒様に比較的よく見られます。
そこで、毎日、すでに学習した文章を1題ずつ音読してもらうことにしました。まずは文章を正確に読み、言葉の流れをつかむための土台づくりです。
不振の原因2 本文の「2歩先」を答えていた
もう一つの原因は、解答が本文の「2歩先」に進んでいたことでした。理解力の高い生徒様にありがちなのですが、本文に書かれた内容を根拠に答えるのではなく、「自分ならどう考えるか」「この先はきっとこうなる」と、自分の気持ちや経験を加えて予測していたのです。
対策は、その答えを2歩引き戻すことでした。本文のどこを根拠にしたのかを確認し、本文に即した表現へと修正してもらいました。この修正をテストでも忠実に実践できたことが、国語で1位になった最大の理由だと考えています。つまり、長年続けてきた「国語の解き方」が、少しずれていたのです。
もちろん、なぜその解き方でなければ得点にならないのかを、小学生にも伝わる言葉で丁寧に説明しました。本人が納得したうえで取り組めたこと、そして人の話を素直に聞く姿勢を持っていたことも、結果につながった大きな要因でした。
02.毎回の授業で繰り返した「国語の解法ルール」

その後は、成績の維持とさらなる発展を目指し、毎回の授業で必ず音読を行いました。問題を解くたびに、次のような「国語の解法ルール」を繰り返し確認しました。
2項対比
言い換え表現
筆者が意味を定めて用いる言葉
「~ねばならない」「~はずである」などの強い言葉
比喩・対句・倒置などの修辞技法
譲歩構文
キーワード
段落構成
ベン図的な考え方
「裏返しの解答」を避けること
こうした学習を積み重ねた結果、生徒様は全国最難関レベルの中高一貫校に合格しました。
03.中学・高校でも音読と解法の確認を継続
中学進学後も、高校3年間も、音読を継続してもらいました。問題を解くときには、常にそれまで学んだ解法ルールを意識してもらい、本文の根拠と解答までの過程を丁寧に確認しました。
そして、生徒様は見事、現役で有名大学の医学部に合格しました。現在は大学の専門課程で、目標に向かって学び続けています。
04.国語の成績に悩んでいる方へ

国語の成績が伸びずに悩んでいる方には、まず一度、指導経験を持つプロの話に耳を傾けてほしいと思います。そして、説明を理解し納得できたなら、その方法と自分自身を信じて、継続してみてください。
数学や英語と同じように、国語にも経験の積み重ねが必要です。うまくいかなかった経験も、解き方を見直すための大切な材料になります。解説に答えだけが示されている場合でも、「なぜこの答えになるのか」「どの根拠から、どのような順序で考えたのか」という解答プロセスを、ホップ・ステップ・ジャンプのように段階を追って考えることが大切です。
05.中学入試から大学入試まで、国語の基本はつながっている

中学入試の国語の解き方は、基本的には大学入試にもつながっています。小学生には身近な例に置き換えながら説明しますが、中学入試の段階から「解法」を意識して練習することが重要です。
国語は、ほかの教科より成績が上がりにくいと思われがちです。しかし、読む際のポイントと解答の組み立て方を押さえることで、一気に壁を越えられることがあります。この生徒様の歩みが、国語に悩む一人でも多くの方の参考になれば幸いです。
この記事の投稿者

岡田先生 指導歴24年
指導科目:小学生全般・中学受験・中学生全般・高校(英語・国語・地理・現社)
合格実績:大分大(医)、長崎大(医)、昭和大(医)、東京工業大、九州大、神戸大(経済)、立命館大(理)、久留米大学附設高校、ラ・サール高校、青雲高校、西大和学園高校、大分県内各高校、渋谷学園幕張中学、ラ・サール中学、青雲中学、早稲田佐賀中学、向陽中学、附属中学、岩田中学など
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