真面目なのに、成績が伸びない
今回ご紹介するのは、中高一貫校に通っていた男子生徒のお話です。
指導を始めたのは、中学2年生のときでした。
彼の性格を一言で表すなら、「真面目で几帳面」。与えられた課題にはきちんと取り組み、決して勉強をさぼるような生徒ではありませんでした。
しかし、数学には中学入試の頃から苦手意識がありました。指導開始時の順位は、全体約280人中260~270位。保護者様も、
「このままで進級できるのかしら……」
と、大きな不安を抱えておられました。

真面目に取り組んでいるのに、なぜ成績が上がらないのか。まずは、その原因を見つけることから指導を始めました。
原因は「計算力」ではなかった
実際に数学の問題を解いてもらうと、基本的な計算がまったくできないわけではありませんでした。
そこで、本人とじっくり話をしながら、授業の理解度や普段の勉強方法を確認していきました。
その中で見えてきたのが、
学校の授業のペースに、理解が追いついていない
という問題でした。
中高一貫校の授業は進度が速く、一度理解できない部分が生まれると、そのまま次の単元へ進んでしまいます。真面目な彼は授業も課題もこなしていましたが、分からない部分を十分に解消できないまま、学習内容だけが先へ進んでいたのです。

必要だったのは、難しい問題に挑戦することではありません。
一つひとつの内容を正しく理解し、「分からないままになっている部分」をなくすことでした。
すぐに結果が出なくても、焦らず続ける
指導では、正しい考え方や計算方法を繰り返し説明しました。
説明を聞くだけで終わらせず、授業内に演習の時間をしっかり確保し、自分の力で解けるようになるまで取り組んでもらいました。
もちろん、始めてすぐに成績が大きく上がったわけではありません。
努力しているのに結果が見えない時期は、本人も不安だったと思います。それでも、
「このまま頑張れば、必ず上がってくるよ」
と励ましながら、焦らず学習を続けました。

少しずつ正しい解き方が身につき、これまで止まっていた問題にも手が動くようになりました。
その結果、数学のテストでは平均点に近い50~55点を取れるようになり、指導開始から半年ほどで、順位も200位前後まで上昇しました。
数学の成績が上がったことで、本人の表情や学習への向き合い方にも変化が見られるようになりました。
「やればできる」
という実感が、大きな自信につながったのです。
それまでの真面目さが、少しずつよい方向へ働き始めました。
「英語も上げたい」という言葉
高校1年生になると、彼の口からうれしい言葉が出てきました。
英語のテストも、点数を上げたいです

数学に苦手意識を持っていた頃には、自分から別の教科について相談することはありませんでした。数学で結果が出たことで、「正しく勉強すれば、ほかの教科も伸ばせる」と考えられるようになったのだと思います。
そこで、学校で使用していた『速読英単語 必修編』を使い、単語テストと文章読解に取り組みました。
英単語は、覚えたつもりで終わらせず、毎回テストを行って定着度を確認しました。文章読解では重要な英文を取り上げ、文の構造や自然な訳し方についてもアドバイスしました。
数学でも英語でも大切にしたのは、
「自分でどのように勉強すれば、成績が上がるのか」
を本人に実感してもらうことでした。
正しい方法で学習し、確認し、できなかった部分をやり直す。この流れを繰り返した結果、高校1年生の終わりには、全体順位で100番以内に入るところまで成績が上がりました。
指導開始時は260~270位ほどだった順位が、ついに100位以内へ。
保護者様も、この結果には大変驚かれていました。
「始めた頃はどうなることかと思っていましたが、まさかここまでよくなるとは思いませんでした」
成績が改善するにつれ、以前のように進級への不安を口にされることも少なくなりました。
成績不振には、必ず原因がある
今回の生徒は、勉強をしていなかったわけではありません。
真面目に授業を受け、課題にも取り組んでいました。それでも成績が伸びなかったのは、学校の授業のペースに理解が追いつかず、分からない部分が少しずつ積み重なっていたからです。

成績不振の原因は、一人ひとり異なります。
授業の理解が追いついていない場合もあれば、内容を正しく理解できていない場合もあります。基礎・基本の反復練習が不足していることや、勉強方法そのものが合っていないこともあります。
大切なのは、ただ勉強時間を増やすことではありません。
「なぜ成績が上がらないのか」をしっかり分析し、その生徒に合った勉強方法やカリキュラムを考えることです。
一人ひとりの状況を見極め、必要な学習の“処方箋”を提供できることが、プロ家庭教師の大きな強みです。
自分の勉強方法は正しいのだろうか
どこから手を付ければよいのか分からない
そのように悩んでいる方も、成績が伸びない原因を一緒に見つけることから始めてみませんか。
学習環境と勉強方法を整えれば、成績だけでなく、勉強に向き合う気持ちも変わっていきます。 今回の生徒のように、小さな「分かった」を積み重ねながら、成績不振から抜け出す道を一緒に歩んでいきましょう

この記事の投稿者

長濱先生 指導歴35年
指導科目:小学生:全科目・中学受験
中学生:全教科、高校生:高校 数学・物理・化学
合格実績:広島大学、山口大学、広島県内国立・県立・私立の中学・高校


























