来年の1月に実施される共通テストから、「情報I」が新しい教科として追加されます。
特に国公立大学を受験される方は、その対策が必要となります。
大手予備校の調査によると、情報Iについて、
国立大学:96%が「必須」扱い、3%が「選択」扱い
公立大学:45%が「必須」扱い、39%が「選択」扱い
となります。
「必須」と「選択」の違い
〇必須…情報Ⅰの受験が必須となり、配点に組み込まれる
〇選択…社会、理科、数学など、大学が指定する教科の中から、受験生は得意な1つを選ぶため、情報Ⅰは必ずしも必要でない
という違いがあります。
「情報Iの配点」
教科としては100点満点ですが、「配点比率」は大学によって様々です。
例)九州大学
法学部(前期):共通テストの約「14%」、総合点の約「5.3%」
医学部医学科(前期):共通テストの約「5.3%」、総合点の約「2.1%」
例)北海道大学
情報Iの受験自体は「必須」ですが、今回は全ての学科で「配点には含めず、0点扱い」です。
上記の2校だけをみると、情報Iの配点が少ないと感じられるかもしれませんが、「教育大学」や「教育学部」では配点が高い傾向にあります。
例えば「福岡教育大学」では、
前期日程ではほとんどの学科で情報Ⅰが「総合点の7%以上」を占め、「約8.3%」扱いとする学科も複数あります。
私が現在担当している生徒さんの中にも、「国立の教育大学に入って、将来は教員になりたい」という生徒さんがいらっしゃいますが、そういう方は情報Ⅰの勉強に意識的に取り組み、実力をつけておく必要があります。
「総合点の30%を占める大学も!」
情報Iを「選択教科」として扱う大学では、配点比率が高い傾向にあります。
中には、総合点の30%程度を占める大学もあります。
例えば公立の「北九州市立大学」では、
経済学部(前期):総合点の約「22%」
経済学部(後期):総合点の約「29%」
となっています。
受験教科数が少ない公立大学では、情報Ⅰが得意な生徒さんは、その強みを大いに発揮できます。
「共通テストの情報Ⅰって、難しいの?」
新しい教科ですので、その難易度が気になりますよね。
もし、特別な勉強が不要な教科だとすると、「そこまで気にしなくてよい」という結論に至ります。
家庭教師である私もその疑問があったため、共通テストを主催する「大学入試センター」のホームページに掲載されている「試作問題」を解いてみました。
その結果…、前半の50点分を解いて、13点でした…。
大問1の最初の方の問題は、一般教養に近い知識問題や、論理的思考力を問う問題があり、何とか対抗できたのですが、途中から専門性が高い内容になると全く解けなくなりました。
「QRコード」や「論理回路」などの専門的な問題は、学校で習っていない人間には太刀打ちができないレベルでした。
十分な対策をせずに入試本番を迎えるのは大変危険だと感じました。
「受験生がするべき事」
①まずは配点を調べましょう!
配点は、大学、そして同じ大学の中でも学部によって様々です。
国公立大学を受験される方は、先ずは希望する学部の配点比率を調べておきましょう。
情報Ⅰで高得点が目指せる方は、選択教科の配点が高い大学を探しておくことも良いかと思います。
②試行問題を解いてみましょう!
先ずは試行問題に目を通してみましょう。
情報Ⅰに限らず、全ての教科に言えることですが、実際の出題形式を早めに知ることで、今後の勉強のモチベーションに繋がります。
「将来の受験生がするべき事」
情報Ⅰを「科目」として本格的に勉強するのは高校からですが、小学生、中学生のうちに基礎力を養っておくこともお勧めします。
プログラミング教室で楽しみながら、プログラミングや論理的思考力を身につけておくことは、将来の可能性を広げてくれることでしょう。