世の中の多くの学習塾において、国語の扱いは他の教科より小さくなりがちです。
「国語って、勉強しても点数が上がらないのでは?」
「国語はセンスでしょう。」
という認識が、生徒本人、保護者の方、そして教える側にまで広がっています。
そのため、結果が出やすいと思われる他の教科に重点を置くケースが非常に多くなります。
正直なところ、文系の家庭教師である私も、最初の数年間は国語をあまり扱わず、「点数が伸びやすい教科から優先的に伸ばして、合格点に達する」ことを選んできました。
しかし、国語指導のご依頼が増えたここ数年の指導実績から、私ははっきりと申し上げることが出来ます。
「国語は学習を通じて実力が大幅に上がる教科です。」
① 成功事例
高校2年生の12月から指導を開始した生徒さんの事例です。
受験まで残り約1年、という時期になって大学で学びたいことが決まり、「国立理系」志望から「私立文系」志望に大きく舵を切ることになったその生徒さん。
学習能力は全般的には非常に高いものの、理系だったこともあり国語は志望校レベルになく、国語の解き方を習ったこともありませんでした。
そこで入試までの約1年間、苦手な国語に重点を置いた指導を行いました。
最初の授業で「読み方のコツ」を解説し、以降はひたすらに実践を行い、コツを身に付けました。
結果、国語の偏差値は飛躍的に伸び、志望校判定はどんどんと向上していきました。
そして入試では、共通テストの現代文は100点満点を取り、青山学院大学の国語でも満点を取るなど、大きく飛躍しました。
国語に向き合う1年間が大学合格に繋がるとともに、その過程で得た「文章読解力」は、今後の人生の大きな糧になることでしょう。
② どうすれば国語は伸びるのか?
国語を指導する場合、私は評論文の読み方のコツを先ずは説明します。
その内容は簡単に申し上げると、「(1)作者の主張を見極めること」と「(2)言い換えを探しながら読むこと」です。
評論文は学生にとって難しい言葉の羅列であり、テストの制限時間に追われながら「何となく本文を読む」ことが身についていますので、この2点のポイントを意識した読み方を伝え、それを実践で示していきます。
すると、長くて小難しい文章が、「筆者である僕はこう思っているから、これを読んだあなたも僕に同意してよ!」という、非常にシンプルな構造に見えてきます。
また、言い換えをチェックしながら読む習慣をつけることで、設問に多い「言い換え問題(例:棒線部を言い換えた語句を、本文から◯字で探しなさい)」を、1度目に読んだ際に見つけることも可能になります。
その結果、「本文を何度も読み返さなくて良い」状況を作り、「点数は伸びて、解く時間は減少する」よう、導いていきます。
③ ②をもっと簡単に説明すると?
テストにおける評論文とは、「何だか訳の分からない理屈をこねながら遠回しに物事を話す面倒臭い人が、自分に向かって話しかけてきた」ような状況です。
普段だったら軽く会釈をして通り過ぎれば良いのですが、テスト中はその人の話を聞かざるを得ません。
その時に、話半分で聞こうとすると頭の中はパニックに陥り、やがて、聞くことを諦めてしまうでしょう。
そして相手が話し終えた頃には、何も頭に入っていないのです。
そうならないよう、話の聞き方(本文の読み方)の練習をするのです。
つまり、相手の話の要点を捉え、その人の問題意識を整理していく技術を身に付けます。
すると、長々とした話を聞いた後であなたは、
「なるほど、あなたはこの問題について、こう思っているんですね」と言葉を返すことが出来るでしょう。
その段階で設問に臨めば、解ける問題がきっと増えています。
以上、大変簡潔に、ポイントを絞って説明しましたが、「国語の実力は勉強で伸ばせる」ことはお分かり頂けましたでしょうか?
国語の力を、そして全教科のテストにも関わる文章読解力を身につけたい方は、どうぞ家庭教師のディック学園をお試し下さい。