ところで、しんざき長男は最近、家庭教師の先生のお世話になっています。
乗り鉄の長男は「鉄道研究部がある学校にいきたい!」という一心で中学受験に励み、お蔭様で受験には成功しまして、念願の鉄道研究部に所属しています。小旅行を企画したり文化祭の展示模型をみんなで作ったり、大変楽しそうでとても良いことだと思います。
ただ、中高一貫校なので当然ですが、授業の難易度・進度はかなり速く、中三くらいから数学に若干苦戦するようになりました。
自分で教えることも考えたんですが、中学数学どんなんだっけ……と自分の記憶に不安があったこと、また「距離感のコントロール」が難しいのを理解していたこともありまして、今回は外の人にお願いしてみようかなーと。
個人塾と家庭教師を検討したんですが、「家でやりたい」という本人の希望もあって、一度家庭教師をお願いすることになりました。
で、いざ実際にやってみると、一般的に言われる「個人指導のメリット」以外でも、こういう点は明確なメリットだなーと感じました。
- 一歩引いた立場から、しかも一対一で、客観的に理解度不足の部分を掘り起こしていってもらえる
- 場所が家庭だと「分からない」を探るための判断材料が豊富で、しかも手軽に共有出来る
- 実施場所が家庭なので、時間を合わせれば毎回クロージングのMTGをしてもらえて、進捗状況が共有しやすいし方針のすり合わせが出来る
- 本人の興味に合った「進学後のメリット」を提示して、進学に対するモチベーションを育ててもらえる
まず一番大きいのが、やはり「分からないところの掘り起こし」ですよね。
自分でも経験あるから分かるんですが、上でも書いた通り、どこが分からないのかを掘り下げるってめちゃめちゃ大変なんですよ。高難度のマインスイーパーみたいなもので、理解不足の個所は一つだけとは限らないし、どこまで戻ればいいかも明確には分からない。とにかくヒアリングと小テストによる確認を繰り返すしかなくって、複数の子どもを同時に見るとなると手間も難易度も跳ねあがります。
それに対し、家庭教師という形式だと、当然一対一なので一人に集中出来ますし、何より普段の勉強の形跡とか学校での試験結果とか、「判断材料」がそこら中に転がっている。ほんのちょっとしたプリントやらテキストの走り書きから「あー、ここがまだ分かってないかもね……」みたいなことが判断出来るっていうのは、正直自分ではちょっと分からなかった部分です。
そしてもちろん、上で書いたように、適切な「距離感」の担保が出来るのもありがたい点です。当たり前ですが、家庭教師の先生には生徒に対する予断というものがないし、当然過剰な期待も先入観もない。どこまでも客観的に「分からない」を掘り下げていってもらえるというのは、これまた明確なメリットだと考えています。
授業の後、気軽に短時間のMTGをしてもらえて、「今どんな状況なのか」「どの辺が理解不足で、どの辺が理解出来るようになったのか」という状況を共有してもらえるのもありがたい点です。これ、塾だと保護者面談や三者面談で担保する部分なんですが、やっぱいちいち塾まで行くの、親としても大変じゃないですか。その点家庭教師だと、終わりの時間さえちゃんと合わせておけば、今後の方針について気軽にご相談出来るのが大変助かるわけです。
あと、「将来」や「大学に入った後」といった中長期的なビジョンについて、親とは異なる立場から、しかも色んなケースを見てきた立ち位置でお話いただけるのも大きいなーと。
子どもにとって「将来」なんてふわっとしたものですし、数年後なんて遠い未来ですので、「将来の為に頑張れ」なんて言われても具体的なイメージやモチベーションに繋がるわけがないんですよね。しかも親だって「自分の人生」って一回しか経験してないわけで、そこまで多様なビジョンが提示できるわけでもない。
大学って、本来「入る為に何をするか」じゃなくて「入った後何をするか」がより重要で、そういう意味で「大学に入った後」のビジョンを共有するのってものすごく大事なんですが、家庭教師の方って何人ものお子さんを御覧になってるので、かなり具体的に、色んなロールモデルを提示いただけるんですよ。
一対一で子どもの自室での指導ですと、「子どもがどんなことに興味を持っているのか」も分かりやすいし、それに応じた雑談なんかもしながら、具体的に「大学ではどんなことを学べるのか」「そこから先には何があるのか」というビジョンを共有してもらえる。これもまた、家庭教師という形式の大きなメリットの一つなんだろうなーと感じます。
長男の方は、幸い段々と成績も上向いてきておりまして、とはいえまだまだ先は長いなーと感じてもいます。
受験に向かうスタンスが出来てくるまであと数歩かな、という段階で、今後も親として、適切な教育スタイルというのを入念に探していきたいなーと考える次第です。
適切な距離感を保ちながら細やかに勉強を教えてもらうなら、個人塾の他に家庭教師という選択もあるかも知れない、という話でした。
今日書きたいことはそれくらいです。