今回は、「福岡県立中学校・中等教育学校(育徳館中学校、門司学園中学校、宗像高校付属中学校、嘉穂高等学校附属中学校、輝翔館中等教育学校)の適性検査問題」にアプローチしていきます。
一般に、公立中高一貫校の入学者選抜の試験には、「適性検査Ⅰ」として総合的な問題が、「適性検査Ⅱ」として作文が出題されます。「適性検査Ⅰ」は、私立中学の入試にみられる「国語」や「算数」といった教科ごとの出題ではなく、教科横断型の総合的な出題となります。
福岡県の「適性検査Ⅰ」では、以下のような種類の問題が過去、出されています。
【例題1】
____に、その理由を説明する文章を書きましょう。
Aくん「このくつをはいて歩くとはずむような感じがするなあ。」
Bさん「それは、このくつに特ちょうがあるからなんです。・・・中略・・・。実は底の部分には、空気が閉じこめられています。だから、歩くとはずむような感じがするんですよ。」
Aくん「どうして、底の部分に空気が閉じこめられていると、歩いたときにはずむような感じがするのかな。」
Bさん「それはね。_____________________________。」
解答例:閉じこめられた空気に外から力を加えると、その空気を押しかえそうとする力がはたらくからです
この問題は、4年生で学習する「空気と水の性質」での実験内容である
“空気を注射器に入れ、ピストンを押したときのようすを調べる”⇒“空気を閉じこめて押すと体積が小さくなり、押しかえす力(手ごたえ)が大きくなる” が基礎知識の部分となります。
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【例題2】
____に、その理由を説明する文章を書きましょう。
Aくん「ホームセンターに、植物の手入れをするはさみが2種類売られていたよ。」
Bさん「右のはさみは、左のはさみより小さな力で切ることができるようなつくりになっているね。だから、右のはさみは力を入れにくい位置や角度で枝などを切るときに使うと便利だよ。」
Aくん「どうして、小さな力で切ることができるのかな。」
Bさん「それはね。右のはさみは、左のはさみに比べて、_____________________________ので、左のはさみより小さな力で切ることができるんだよ。」
解答例:力点(力をいれるところ)が支点からはなれている
この問題は、6年生で学習する「てこのはたらき」での実験内容となります。

似たようなものとして、「はさみで厚紙を切る際、切る場所(作用点)を先端側~根元側のどこにしたらより小さな力で切れるか」という問題もあります。
正解は「根元側」であり、「支点と作用点の距離が近いほど、小さな力で物を切ったり、持ち上げたりすることができるから。」が理由になります。
これらの例からも分かるように、身近な生活の場面で起こるような設定で問題が出され、会話文、グラフや図も多く登場します。これらの課題を、これまで学んできた理科、国語、算数など、さまざまな教科の力を生かして解決していきます。知識としてだけではなく、何が起こっているか頭の中でイメージしたのち、文章で表現することが求められます。
まずは最初のステップとして、実験や工作による再現を通じ、五感を通してイメージを広げていくとよいでしょう。今回の例題のような、ピストン、はさみといった道具を使った活動のほか、特にイメージがつきにくい電気回路のつなぎ方、磁石の力などは、実際に装置を組み立てることが有効です。向きやつなぎ方など、一つの条件を変えることで全体がどのように変化するかを考える練習ができます。
その後、多くの過去問を解くことで傾向をつかんでいきましょう。私立中学受験で求められる発展レベルの知識はほとんど必要なく、基本的に小学校の教科書で学ぶ内容を土台としての出題となります。過去問の解説ページや教科書のコラムなども参考に、学んできた知識が日常生活にどのように応用されているか興味を広げながら、自分に足りない力を補う学習を進めることが大切になります。


























