英語と数学の大学受験対策を主軸としております大分校の森本です。
本日はオンライン授業の可能性について、一つの切り口を提案したいと思います。
大学受験に限らず、受験を志す生徒であれば、誰しも「傾向と対策」という言葉を目にし、自分が受けようとする学校の「傾向と対策」について考えることになりましょう。
「対策」とは、志望校の出題傾向を知り、そこで点が取れるように算段することです。つまり「傾向」があって「対策」があるのであり、志望校の「傾向」を的確に知ることは、受験勉強を効率的に進める上で欠かせません。
では、「傾向」とは何でしょうか。それは、平均的な問題――例えば教科書の章末問題であるとか、標準的な問題集がカバーする網羅的な問題といったもの――からの偏りです。大学入試においても、どこの大学にせよ「傾向」はあります。それが強いか弱いかの問題なのです。
ここで、事例研究として、「強い傾向」を持つ例を2つ紹介してみましょう。
(「対策」まで説明すると膨大な量になってしまうので、ここでは「傾向」の概略のみとさせて頂きます)
①大分大学(医学部)英語
大問3問 試験時間80分 他に例を見ない出題形式は、ここ数年固定化しています。
3問共に長文が提示されますが、かなりの頻度で、ある医師が直面した具体的な事例や、医療をとりまく諸問題など、医学を志す学生の問題意識を問うようなテーマが選択されています。難度は高く、初め、ものによっては途方に暮れてしまうかもしれません。しかし、過去に出題された英文を各年読み進めるうちに、何となく文章の「感じ」がつかめるようになります。用語も、これは前にも出ていたなと気付くこと度々です。
第1問
これは記述を主体とする一般的な出題形式。しかし記述問題がこの一問しか出題されていない点は、医学部はもちろん、国公立大学の個別入試では例外的です。
第2問
6つある単語群を並び替えた上で、長文中の6か所に、適切なものを挿入する問題。
この形式はこの大学学部の出題の特徴で、並び替えと挿入を同時に考えることの難度はかなりのものとなっています。
第3問
長文中の8か所に8個の単語群から適切なものを選び、適切な形にした上で挿入する問題。
⓶北九州市立大学(経済学部)数学
大問4問 試験時間120分
まず、単元がそれぞれ、数列、微積、三角関数、場合の数・確率と固定されていて、遡ってみるとこれは十数年変わっていないようです。しかも、実際に解いた時の感覚が、既視感を覚えるくらい例年似通っています。これでは狙い撃ちされるではないかと思ってしまうほどの偏りがあります。
加えて、この学部は入試制度にも特徴があります。個別入試の科目は、数学か英語かいずれにしろ一教科であるのですが、受験科目の選択制でなく、それぞれが定員を持つ、別個のコースとなっています。文系学部であるせいか、数学コースの合格最低点は英語より低いようで、数学が得意な受験生であれば、数学一点狙いは、戦術的に相当有利となる状況です。
以上、二つの例を見て頂いた上で、話を冒頭申し上げた本線、つまりオンライン授業の可能性に戻します。
ディック学園では九州内外各地に校舎があり、そこに所属する講師は、当然地元の大学受験のお手伝いは毎年経験するところであり、その受験に精通しています。
例に挙げた大分大学であれば大分校の講師はより経験豊富であり、北九州市立大学であれば、北九州校の講師はより経験豊富です。どの県のことであっても講師は地元の大学の受験に関して豊富な経験を持っています。
受験において「傾向」を知ることが成功への近道であり、それぞれが皆様の状況に合わせた「対策」を提供することができます。とするならば、オンライン授業が珍しいものではなくなっている現在、県境を越えた講師選択も有力な手段となっているのではないでしょうか。
選択肢は増えています。このような点も含めて、是非ディック学園にご相談を頂ければと思います。
末筆ながら皆様の成功を祈念します。